【現役薬剤師が予想】2020年 調剤報酬改定 後発医薬品調剤体制加算の見直しはあるのか?
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2020年 調剤報酬改定 1月15日中央社会保険医療協議会まとめ
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この記事を書いた人@takahiro0141
調剤薬局の薬剤師
今年の調剤報酬改定がどのようになるか気になり毎日厚生労働省のHPをチェックしている

薬局長「年明けてから中央審議会の議論が活発になってきたな。今回の議論で薬局に何か関係のある議論は行われたのかな?」
1月15日に今年2回目の中央社会保険医療審議会が行われました。
その中で「前回のご指摘について」という文章が発表され、後発医薬品の使用促進について記載があります。
原文はこちら→
後発医薬品体制加算の要件は見直されるのか?
現在の後発医薬品体制加算の要件と点数は
後発医薬品体制加算1 | 75%以上 | 18点 |
後発医薬品体制加算2 | 80%以上 | 22点 |
後発医薬品体制加算3 | 85%以上 | 26点 |
後発医薬品減算 | 20%以下 | ➖2点 |
となっています。
後発医薬品の使用を推進する観点から、医療機関における後発医薬品使⽤体制加算や薬局における後発医薬品調剤体制加算等の要件を⾒直すこととしてはどうか。
と記載がありますので上記の要件や点数が変更されてくるのではないかと考えられます。
後発医薬品体制加算1 | 80%以上 | 18点 |
後発医薬品体制加算2 | 85%以上 | 22点 |
後発医薬品体制加算3 | 90%以上 | 26点 |
後発医薬品減算 | 50%以下 | ➖5点 |
と変わってくると予想してみました。
今までのパターンから見ると、後発医薬品の使用割合は5%上乗せされていますので、今回も5%上乗せされると予想されます。点数は変わりないでしょう。
ほとんどの薬局が現段階より1段回下がると思いますので、4点のマイナスです。
1ヶ月の処方箋枚数が2000枚の薬局では1ヶ月80000円の調剤報酬ダウンになります。
80000円がどの位かというと、時給2300円のパート薬剤師が週1回勤務して1ヶ月働くと大体73600円になりますので結構痛手です。
また後発医薬品減算は一気に50%位まで上がるのではないかと予想されます。
地域支援課算の算定要件に後発の使用割合が50%とありますので、これが採用されて一気に50%まで上がるのではないかと予想されます。また減算の点数も5点位まで引き揚げられるのではないかと予想しますが、こちらは特に根拠はないです。
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一般名処方箋の割合が増加する
今回の中央審議会では
一般名での処方を推進するために、一般名処⽅加算の評価を⾒直す。
という文言があります。
これは直接薬局には関係のない話なのですが、現在、診療所では一般名で処方箋を発行する場合、全て一般名で処方箋を書くと6点、一部一般名で書くと4点が処方箋料に上乗せすることが出来ます。
上記の文章から見るとこの点数がさらにプラスされるということでしょうか。
一般名処方が増えれば薬局でも後発品に変更しやすくなるので良い傾向にあります。
皆さんも経験したことあると思いますが「先生の処方した薬の通り(先発品のままで)調剤して欲しい」という患者算は少なからずいると思います。この患者さん達は特に後発品が嫌という訳ではないので、一般名処方が進めばこのような患者さん達も後発品を使ってくれる可能性が高くなります。
明日から行える対策
対策と言っても今まで通り、後発の割合を上げていくしかありません。
特に現在75%で後発使用加算を取っている薬局は早急に80%にしておかなければいけないでしょう。
4月の時点で80%を超えるには1〜3月の後発使用料の平均で80%を超えなければいけないのですから。
今一度、先発希望の患者さんにお声がけをするとか、AGのGEを採用して、その1品目だけでも後発品に変えてもらうとか、本当に細かい所で後発に変えて行かないとなかなか80%は超えられません。
経験している薬剤師の方達はわかっていると思うのですが、75%から80%は割ときついのですが、80%から85%は前回よりはきつくなく「あれ、85%いきそうだぞ」という感覚を持った薬剤師の方も多いと思います。
後発加算はまだ間に合いますので、最低限この加算だけは取っていきましょう。
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